« 難 | トップページ | jijiart アルバム 「Apple」リリース »

2013/09/09

壊れる

自分自身も不自由なストレスで壊れはじめていますが違う話です。
先月初め頼りにしていたblueskyのモニタースピーカーが壊れました。
と言うことで、先月からちょびちょびとこの記事を書いていました。

所詮物は壊れるしこれらは消耗品なので仕方ないです。
それにしても壊れるのがちょっと早い。
それでこの期間中直そうかと何度か代理店に連絡するも
既に取り扱いが無く取り合ってくれない。
なんとか色々とお願いしたりして直してくれる業者を見つけるも、
見てみないと直せないとのこと。
基準になるモニターだし商用電源も関わるしで
音質に関わるパーツの知識や
頭で分かっていても実経験ない自分には怖くて遊びでは手を出せない範囲。
商用電源関係なければ迷わず手を出しますが今回はパス。
値段の割に相当確認とリスニング両方がしやすい製品で、
手頃だった理由は設計は米国だけど中国組み立てだから。
正規対応してもらえないと分かったので中開けてみました。
他ブログで火事が起きるとか散々な事書かれていたのも知ってましたが、
言う程酷い状態では無く。確かに組み方は色々と汚かったですが。

でもこのスピーカーはホント良い音がする機材なのです。
確認作業だけでなくリスニングにも向く良いモニターでした。
自分の使っていたスピーカーはBlue skyのEXOというモデルです。
メーカーの中でも一番下位機種でした。
狭い部屋なら丁度いい鳴り方をするモデル。
ミックスに必要十分な性能で音を聞き分けられるものでした。
楽器の位置や奥行き、リバーブの広がりや音の粒の大きさまでよく見えます。
下位機種とは言っても大まかに合計で130W程度も音が出せるもので
テーブルに置くニアフィールド用としては十分すぎる大音量でした。
手元で音量が操作できる使いやすさも音質とともに良い所です。
このblue skyというメーカーは音質とコストパフォーマンスを第一に考え
有識者からなる2社共同で立ち上げられた会社のようです。
映画音響系を中心にサラウンドが必要なスタジオでの納入が多かったようです。

ここではじめに書いておきます。
そもそも国内品の業務製品を選ぶ理由は、
その機材の特性を判断基準として長く付き合いたい事や、
保守も可能であるからこそ。
この安物が果たして業務製品にあたるかどうかは置いといて。
海外と倍の価格差がある製品でも無理してでも買うわけです。
逆に個人輸入ってそこを捨てる覚悟があるものに限ります。
そういった意味で理由が何にせよ業務機器ならば
ただ契約を切る事は常識的に許されない事だと思います。
住所や名前や連絡先等の個人情報も取っているのだから、
修理ができる最終日時くらい電話やハガキで伝える義務も有る。
国内blue skyユーザーから大きく信頼を失った事は確かだと思います。
最低限度の所だけはやってもらわなければいけなかったと思います。
自分達が日本にこのメーカーを提供し続けるという義務感は感じません。
手間や交渉や管理が相当面倒だったのかもしれませんが、
だったら価格が倍になろうが積めばいいだけなんです。
物だけ欲しい人は個人輸入するでしょうし、
高くても保守や保証が欲しい人は必ず国内を通して買います。
それが上積んでいる分のお金の使い方なはずです。
それからで良かった話だったと思うのですが。
国内で商品が手に入らなくなり修理もできなくなった事と、
代理店がそんな扱いで代理業務をやめてしまったことが残念です。


ということで代理店も無いのに何故今頃???的な、
このモニタースピーカーの中身の話をしようと思います。

一般的にはステレオチャンネルを2つの箱で鳴らす機種がほとんどの中、
blue skyの物はサラウンドモニターとして生まれている経緯もあって、
2.1〜7.1chが組める物が基本的に扱われています。
EXOは個人や極小規模向けの決まったパッケージ製品なので
2.1chの基本ステレオ再生用のシステムになります。
ちなみに今回壊れたのは低域のアンプ部分のみで、
ステレオの2chにあたるサテライトスピーカーは生きています。
定位や質感は良く分かるけれどミニスピーカー程度の音になりました。
音色も帯域バランスも曖昧になり怖くてメインでは使えない状況。
応急処置でオーディオインターフェイス最終段のEQ機能で
サテライトに低域を無理して出させています。
小さいボディーでは本来任されるはずがない大仕事なので
さすがに定位も音も本来より崩れヘナヘナ気味です。
下でも記述しますが、密閉の2chらしい窮屈な出音になっています。
ポクポク木魚のような優しい低域と箱ごとブルってる感じ。
多少なり出るだけまだ良いですが。
(サブ切ってても鳴るって事は多少サテライトにも低域は逃げてる?)
ヘッドフォンもあるし他のモニターも準備しましたが、
やはり下位機種とは言え慣れてたメインが無いと困ります。

サラウンドを知っている人は分かると思いますが、
2.1chの「2」は通常の2chのステレオという意味です。
その後の「.1」とは低域専用のサブウーハー1ch分を意味します。
EXOは初めから2.1chで中高域用2chと低域用1chで設計されているのです。
この方式では一定周波数以下はすべてサブウーハーに任せ、
低域はモノラルになるということなのですが、
人間は一定周波数以下の低域は方向性を感知出来ない原理を利用しています。
ほとんど全ての音は基音以外も含めた音色なので、
低域がモノラルでも定位が崩れて聞こえることはありません。

頭で考える癖があると体験し慣れるまでは不思議さは有るのですが、
体験ナシに「2.1chは癖がある」「2.1chは嘘の音を再生する」と
間違った認識をしている人が楽器店店員やプロの方でも多いみたいです。
原因はただ低域を大量に出す民生の2.1chと同種に考えている為と思います。
また低域がモノラルになってしまう事は事実ですが、
制作側の利用であればその特性を理解していれば問題は発せしません。
もし音自体に癖や嘘が出てしまうのだとすれば、
その理由は2.1chでは無くスピーカーの元々の能力や設計自体の問題です。
Blue skyは微塵も癖がないとは言いませんし良い意味の歪みもありますが、
多くの有名なモニタースピーカーよりも癖は感じられません。
購入の際も結構他機種と比較させてもらいましたが、
blue skyの中では味付けの多少有るこのEXOでさえ
丸いGENELEC等とは比べる必要がないほど音域癖の少ない出音です。
GENELECも音を確認し易いとも言えるので何方が良い悪いでは有りません。
逆に2.1ch半信半疑の人達こそ、
一度聞くとバランスや精度の良さに驚くことが殆どのようです。
頭で聞いてしまっている人はそれでも疑うようですが、
実際僕のホームスタジオに来てその意味を感じた人も多いと思います。

またジワジワですが2.1ch製品が増えてきていることも事実です。
やっぱり日本は海外よりもかなり遅いですが、
サブウーハーを初めから取り入れるための設計の機種が増えています。

また密閉型とはその名の通り密閉されているということです。
現在一般的なスピーカーでは殆どの場合前や後に穴が空いていると思います。
これは開放型やバスレフ型と言ってその穴を通過する空気振動によって
低域を強調させて発音させるタイプのスピーカーです。
穴っぽいけど塞がっている場合はパッシブラジエーター等で、
これも後述のバスレフと同じような働きをします。
それら多くと違いBlue skyの多くのモデルは密閉型と言って穴がないんです。

この方式を採用している理由には初めから2.1chだからです。
通常のステレオ2ch分のスピーカー2個に加え、
低域用のサブウーハーを使うので
わざわざバスレフ方式を使って低域を増強する必要がない為です。
バスレフと密閉の出音の違いはこの低域が絡んでくる所が大きく、
バスレフの場合言葉は悪いですが空気の流れを使って無理をして、
実際には出せない低域を作り出して居るのです。
この方式では中高域と比べて低域が聞こえてくる速度が遅くなります。
設計によってはただ空気を逃している程度の物も有るでしょうし、
逆にかなり小さくても相当な量感ある低域を出すものも有ります。
小さくても本来の能力以上に低域の量感が出る機種であったとしても、
それは原音となる中高域を出すユニットの振動を糧に、
その動きの後で空気振動を使って出てくる低域なので、
どうやっても若干遅れて発音される方式なのです。
そんな方式のため量感があってもボヤケたフンワリした質感にもなります。
パッシブラジエーターの場合は速度感は多少マシですが、
実際の動力で発音していないので多少フンワリしてしまう所は一緒です。
それが密閉式の場合は起きません。
速度の早いダイレクトな低域の発音が得られる方式です。
バスレフ型でも初めから2.1ch等考えられているものの中には
似たような設計思想のモデルも存在するとは思います。

また密閉型でも2chならば今でも数機種存在するのですが、
その場合は上の説明の逆の意味あいになり、
元々が大きなスピーカーでなければそれ以下の低域が出せません。
超有名なコーン部分が白いYAMAHAのNS-10Mが密閉なのですが、
あのスピーカーは有る一定以下の低域が出ません。
自分は持ったことがなく中古店で何度か視聴した際の結果です。
他の記事等を見ても間違っては居ないことだと思います。
昨今の打ち込みのバスドラムや低いベース音は全くつかめません。
しかもこの10Mは白いユニットの素材が原因なのかパサパサした音調です。
ラジカセ主流なあの時代は低域が出なくとも良かったかもしれませんが、
今の時代は高性能ヘッドフォンや小型でも上記の通り
低域が出るスピーカーで聞くことが民生品も含め殆どだと想定されます。
その事をふまえると必要性は少なくなったと思います。
逆に密閉なのに必要以上低域を出そうとしている機種の場合は、
今度は密閉であるが故にスピーカーの箱自体が振動したような音を感じます。
2chの密閉型自体にはこの癖があるので嫌いな人も居るようです。

こういった特徴があるので2.1chで密閉型である事が重要なのだと感じてます。
逆に原理や説明の部分で間違っていることを書いていたら申し訳ないです。
無知から始まり色々と失敗したり独学で調べて得てきた知識で書いています。
もし大きく問題有りそうな所があればぜひ教えて欲しいです。

2.1chで初めから設計されている事で、
上の2つの密閉スピーカーは低音を再生する必要が無いので
バスレフ型のような低音再生時に不要な振動系の音も発生しません。
なのでテーブルや卓の上や壁際にサテライトを割りと気楽においても
バスレフ型のような音質に悪い影響が起き難い特性があります。
また、低域を再生させる箱が一つで済む事で、
唯でさえ周期が長く不安定な低域の音波が環境に作用され変に乱れたり、
定在波のような悪影響を生んだりし難いという利点も生まれます。
設置が良ければ2chでも問題ないでしょうがホームスタジオでは難しいです。
そして一番の利点は、
高域から低域まで人間の耳に聞こえる帯域が万遍なく聞き取れる事です。
ニアでありながらまるでラージやミドルと呼ばれる大きなスピーカーにも似た、
広帯域を取りこぼしなく十分な量感で聞けます。
しかも速度感と精細さも有る音が聞き取れる方式です。
2.1ch密閉型は原理的に的を得た素晴らしい方式だと思います。

またEXOの場合はサテライトがパッシブ(電源内蔵ではない)であることも
このクラスとしては精度が高い出音が出来ている一因なのかもしれません。
最近のアンプが箱の中に備わったアクティブスピーカーは、
そもそも音が悪いものが未だに多いと感じているのは僕だけでしょうか。
鳴りを左右する箱に本来出音自体に必要ないアンプを乗せる事が、
鳴りや音質に悪い影響を及ぼしたりと、設計技術を要するのかもしれません。
またアンプも実容積が限定されることで品質を確保し難いのかもしれません。

と言うことで国内で代わりになる機種をずっと探していました。
が、
国内はおろか世界中を探せど探せど探せど、
Blue sky以外で2.1ch密閉が組める製品が存在しません。
一極端な感じは日本の企画下手な企業製品だけしてもらいたいです。
みんなバスレフ型ばかり。

大型になれば密閉も有るのですが、それだと目的とズレるし置けない。
それで悩んでいるところだという、しょうもない記事でした。
2.1chにしろ密閉にしろパッシブにしろ、
各社各製品で売りが違うのですから仕方ないことだとは思います。
Blue skyの良い所が自分にはベストだったという事だけだと思います。

未だに色々と対策考え中ですが、
結果がどうなるかは月末くらいまで決められそうに有りません。
やっぱり安いし個人輸入でEXO2を買ったほうがいいのか。
しかし壊れると下位機種であっても大型になる荷物を
実費で米国か独国に送れというスパルタな状況になります。
行き来でもう一つ買える状況にもなりえそうです。
初期不良の可能性もあるしクジ運的にそういったのが当たりやすいので。
しかも今回すぐに壊れちゃってるので代理店がなければやはり怖いです。

何処か代理店大手が値上げしてでも再開して欲しいと真剣に思います。
もし、
また国内で扱いが開発されたなら間違いなくオススメの製品になります。
どのグレードもコストパフォーマンスがとても高い製品だと思います。
EXO2なら音質も出力量も自宅やお店等リスニング目的にも良いと思います。
サブウーハーと言ってもブーミーな頭が悪いような低域では有りません。
通常の2chでの再生よりも淀みや崩れの無い低域で
低域音量を必要最低限まで絞れることにもなるので、
集合住宅等で近隣への迷惑もかけ難くなります。
2chで出す低域は量も多く淀んで迷惑な音になりやすいと経験上感じます。
良い見た目や耳障りの良い広告の多い他メーカーの2chを吟味するなら、
その後でも先でも良いので一度視聴してみて欲しいと思います。
EXO2ならば高域と低域の分け目の周波数(クロスオーバー)が、
初代EXOよりも低い周波数で設定されているので使いやすいと思います。
2.1chを頭で解読しようとせずに、
純粋に耳で他の製品と聴き比べてみて欲しいと思います。
持ち主である僕が何を言っても確かめない限りはただの戯言だと思いますし。
ミックスに安心して使える精度と2.1chの余裕ある上下音域が聞けます。
EXOではリスニングにも向くような微妙に味付けの有る音色にはなりますが、
それでも定位や速度感や広い音域はBlue skyならではのものが聞けます。
逆に上位機種よりも小さいことも相まって点音源的な解釈でも作業できます。
他の方の過去ブログで未整備環境での必要以上の悪評記事が多く存在しますが、
DA・電源・ケーブル等整備するだけでも驚くほど使いやすい製品に化けます。

と、今は絶対に買っちゃいけない製品ですが(笑)
自分ももしまた国内での取り扱いが再開されたならば買い直したいと思います。
直せるようになるかも知れないので壊れたEXOもとっておきます。
今度は精度優先で少し大きめの製品に移行してみたいと思っています。
問題は今どうするかなのですが、解決には時間かかりそうです。

PS.
民生なら自分が使って気持ちの良いだけの「好み」で選べば良いと想いますが、
業務機器の場合は目指す必要性を満たす「目的」で選ぶべきだと思います。
音響機材選びの場合「好み」はないと思います。

|

« 難 | トップページ | jijiart アルバム 「Apple」リリース »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 難 | トップページ | jijiart アルバム 「Apple」リリース »